鳴海クリニック <消化器内科・内科・外科・皮膚科>

クリニックレポート(個別記事)

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低血圧症候群について
NO.113 2005/1/30

 既にこのホームページのNo.69 敏感肌とその発生メカニズム(2003/9/28)、およびNo.70 皮膚と自律神経(2003/10/5) において述べましたように、このことは皮膚病を治す場合のキーポイントの1つになると思います。

 わたしの経験によりますと、割に痩せ型の女性で、肩凝りや、時にめまいを訴えて疲れやすいと言う人がいますが、多くの場合冷え性で、便秘がちで、ひどい時は生理不順を訴えたりします。そして一般に血圧は低く、私はこれを低血圧症候群と呼んでいます。
 これは問診表で大体推察がつきますが、このような人はストレスに弱く、所謂荒れ性で、日光の紫外線に弱い人が多いようです。また、皮膚描記症がしばしば陽性を呈します。

 わたしはこれを自律神経障害(または,自律神経の緊張異状)の皮膚表現と考えて、日常診療に役立てています。そして、先のホームページで述べましたように、「敏感肌の発生メカニズム」の有力な根拠と考えております。

 非常に汗かきの人、とくに精神性多汗症(手のひら,足のうらによく汗をかく人)も皮膚に表われる自律神経障害の一つのタイプで、これもその緊張異状によるものです。

 また、皮膚の表面を先の丸い棒でこすると、普通の場合、まず赤くなり、暫くすると赤みが消え、またもと通りになりますが、これを皮膚描記症といっています。
 皮膚が敏感な人では、はじめの赤みがだんだん強くなり、痒みをともなってそのうちこれが盛り上がってきます。これを紅色皮膚描記症陽性と言って、慢性蕁麻疹の診断によく用いられる検査法です。

 ところが、アトピーの人では、最初の赤みが出ないで、逆に白くなることが多く、これを白色皮膚描記症と言っています。何れも皮膚表面の血管の異常反応によるものですが、何故このようなことが起こるのでしょうか。

 このような場合一番考えられるのは、何らかのアレルギーが潜んでいるか否かであります。 この場合、最もよく用いられる検査法としてアトピー鑑別試験というのがありますが、これが陽性であると、このアレルギーが気管支に表われると喘息となり、皮膚に表われると蕁麻疹やアトピー性皮膚炎のような症状を呈し、鼻に表われるとアレルギー性鼻炎、眼に表われるとアレルギー性結膜炎となり、その原因が花粉による場合、これを花粉症と言っています。

異常反応を呈する人についての考え方

 ところで、このような異常反応を呈する人で、いくら検査してみても、アレルギーが証明できない場合がありますが、このような場合、どのように考えればいいでしょうか。
 このような人を何人か集めてよく吟味してみますと、典型的な場合では、前述のように、便秘勝ちで生理不順な人が多く、肩がこって疲れやすく、冷え性を訴え、時にめまいを訴えます。また、日光の紫外線に弱く、日焼けしやすい人が多いようです。
 そして、このような人は、どちらかと言えばやせ方で、荒れ性で、血圧の低い人が多いようです。わたしは、これを低血圧症候群と呼んでいますが、言い方をかえれば自律神経が不安定な人で、皮膚にきている自律神経が敏感なために、皮膚に与えられた刺激に敏感に働き、血管運動神経に働いて前述のような異常反応を呈する人、言い方をかえれば、少しオーバーな反応を呈する人ということが出来ます。 

2、3の皮膚疾患と血圧との関係

1.肝斑と血圧  
 肝斑の100例についてみますと、収縮期圧110mmHg以下のもの62%、100mmHg以下は28%を占め、低血圧を示す傾向が大きいことを知りました。筒井氏によれば、健康者における低血圧の頻度は大体5%以下、多くて21.3%といいます。

2.手湿疹と血圧 
 手に湿疹症状を呈する患者さん70人について、これを思いきって進行性指掌角皮症様変化を呈する人(KTPP)、進行性指掌角皮症様変化+湿疹様変化(KTPP+HE)、湿疹様変化(HE)の3つのタイプに分け、それぞれについて比較検討しますと、次の表のように、 いわば体質症状のあらわれとも見なされるKTPP(とくに指先がぱりぱりして指紋がなくなって見える)の人は低血圧を呈する頻度が高いことがわかりました。



3.円形脱毛症と血圧 
 円形脱毛症の患者さん95人について、その病型を単発型、多発型、全頭型、汎発型の4つに分け、これらを比較しますと次の表のようになります。 即ち、交感神経緊張症の一つの特徴である精神性多汗症(手のひら、足の裏によく汗をかく人)は、脱毛症の悪性度と大体平行して診られることがわかりました。 また、血圧との関係をみますと、多発型と称して次々に発生して再発を繰り返す、治りにくいタイプでは低血圧を呈する人が比較的多く、これに対して最も治りにくい汎発型では全例高血圧を呈しました。 従って、血圧が低すぎても高すぎても脱毛症の予後は良くないのではないかと考えました。




 以上のように、低血圧を呈する人についてみますと、このような人の多くは女性で、便秘がちのうえに生理不順の人が多く、冷え性で疲れやすく、肩凝りや立ちくらみをよく訴える、言わば低血圧症候群を呈する、自律神経の不安定な人であることがわかります。 
 または逆に、このような症状を訴える人は、血圧の低い人と言えます。わたしはこのような人を「敏感肌」の人と名付けておりますが、異常反応の発生メカニズムは、アレルギーによるものと、皮膚にきている自律神経の緊張異常によるものとの2つが考えられます。

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