鳴海クリニック <消化器内科・内科・外科・皮膚科>

クリニックレポート(個別記事)

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再び三位一体の治療概念について
NO.141 2005/12/30

アレルギー性皮膚疾患における三位一体の治療とは

 さきのホームページNo.123 皮膚科診療の新生面(2005/6/30)、およびNo.140 わたしは皮膚病の患者さんを如何に治しているか(2005/12/5) で、アレルギー性皮膚疾患の治療に必要な三位一体の概念についてご紹介しましたが、とくに慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などの治療に際しましては、アレルギーに対する処置は勿論ですが、場合によっては神経とくに自律神経並びに内分泌の影響を併せて考えた、言わば三位一体の概念に基づく治療が必要であることをお話ししました。これを下図にまとめてみましたが、その後これにふさわしい文献がみつかりましたので、本日ご紹介かたがた述べてみたいと思います。




生体防禦反応における免疫系と神経内分泌系との関係

 東北大学の篠澤教授によれば、ヒトの生体防禦反応には、表1に示されるような機構が存在していますが、単球が中心的に関与し、非特異的反応では炎症性サイトカインの産生、特異的反応ではリンパ球の活性化、抗原提示細胞としても関与することが知られています。
 炎症性サイトカインは神経内分泌系も賦活化しますが、この系の最終産物であるコルチゾールはフィードバックにより炎症性サイトカインの産生を抑制するとされています。
 敗血症のハイリスク群としての免疫不全状態では、感染という侵襲に対して、図1のように、免疫系を中心に、交感神経系、内分泌系という3つの系の間で互いに刺激したり、抑制したりして反応が推移するのがみられます。したがって、このような一連の反応を考慮し、機に応じて三位一体の治療を考えなければならないことを痛感する次第です。







 以上、結論として申し上げたいことは、皮膚を診る場合、ただ単に皮膚のみでなく、皮膚を通して人間全体を診ること、つまり他臓器との関連において診、また常に環境との関連において診るということであります。さきのホームページNo.136 「いつも思うこと」(2005/10/30) において、皮膚をみることは難しいということを述べましたが、わたしはこのことを常に心にきざんで皮膚科診療にあたっています。

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