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| 敏感肌と、その発生メカニズム |
| NO.69 2003/9/28 |
皮膚には刺激に対する防禦機能がありますが、普通の人なら何の変化も起さない程度の刺激に対してすぐに炎症や痒み、ブツブツができやすい肌を敏感肌といいます。 敏感肌を大きく分けて、アレルギーによるものとそうでないものの2つにわけて考えてみましょう。 例えば、皮膚の表面を先の丸い棒でこすると、普通の場合、まず赤くなり、暫くすると赤みが消え、またもと通りになります。 これを皮膚描記症といっていますが、皮膚が敏感な人では、はじめの赤みがだんだん強くなり、痒みをともなってそのうちこれが盛り上がってきます。これを紅色皮膚描記症と言っています。 また、アトピーの人では、最初の赤みが出ないで、逆に白くなることがありますが、これを白色皮膚描記症と言っています。 何れも皮膚表面の血管の異常反応によるものですが、蕁麻疹の診断によく用いられる検査法です。 では、何故このようなことが起こるのでしょうか。 このような場合一番考えられるのは、何らかのアレルギーが潜んでいるか否かであります。この場合、最もよく用いられる検査法としてアトピー鑑別試験というのがありますが、これが陽性であると、このアレルギーが気管支に表われると喘息となり、皮膚に表われると蕁麻疹やアトピー性皮膚炎のような症状を呈し、鼻に表われるとアレルギー性鼻炎、眼に表われるとアレルギー性結膜炎となり、その原因が花粉による場合、これを花粉症と言っています。 ところが、このような人をいくら検査してみても、アレルギーが証明できない場合がありますが、こんな場合、どのように考えればいいでしょうか。 このような人を何人か集めてよく吟味してみますと、典型的な場合では、便秘勝ちで生理不順な人が多く、肩がこって疲れやすく、冷え性を訴え、時にめまいを訴えます。また、日光の紫外線に弱く、日焼けしやすい人が多いようです。 そして、このような人は、どちらかと言えばやせ方で、荒れ性で、血圧の低い人が多いようです。わたしは、これを低血圧症候群と呼んでいますが、言い方をかえれば自律神経が不安定な人で、皮膚にきている自律神経が敏感なために、皮膚に与えられた刺激に敏感に働き、血管運動神経に働いて前述のような異常反応を呈する人、言い方をかえれば、少しオーバーな反応を呈する人ということが出来ます。 以上のことから、敏感肌の発生メカニズムは、このような意味で、アレルギーによるものと、皮膚にきている自律神経の緊張異常によるものの2つが考えられます。 また、皮膚がかさかさしている人がいますが、このような人は、皮膚がしっとりして滑らかな人に比べると、外からの刺激に弱く、いわゆる敏感肌と言うことができます。 皮膚バリアー機能について 正常の皮膚では、表面に角質層があり、その上をさらに皮脂膜が覆っています。皮脂は皮脂腺から分泌される脂質で、この角質層と皮脂により外部から刺激物質やアレルゲンなどが侵入することを防いでいます。角質細胞と角質細胞の間には細胞間脂質であるセラミドという物質がつまっており、細胞と細胞をしっかり接着させ、バリアーとしての機能を強化しています。 また、角質細胞の中には天然保湿因子が含まれていますが、これはアミノ酸を主成分とするもので、細胞の中に水分を取り込む働きをしています。 アトピー性皮膚炎の人の皮膚では、炎症のない時でもこのセラミドという物質が不足していることが知られています。これらは炎症によって失われることもありますが、内因として、もともと不足していることが知られています。 そのために細胞と細胞の間にすき間ができて、皮膚バリアーが弱くなるとともに、細胞内の水分が失われ、皮膚は乾燥しやすくなります。 このような状態をアトピック・ドライスキンと呼んでいます。 このような状態になりますと、乾燥した角質細胞は剥がれやすくなり、そのすき間から、いろいろなものが入りやすくなります。 アレルゲンや色々な刺激物質が入り込めば炎症が起こり、細菌が入り込むとこれが繁殖して化膿することもあります。 炎症のない時もスキンケアをすることによって、低下しているバリアー機能を高めてやることが出来、これが皮膚を良い状態に保つ秘訣となります。 以上のことから、敏感肌の人では皮膚のバリアー機能が弱いと言うことができます。 |