プレグナンジオールの有用性
NO.114 2005/2/15

 プレグナンジオール(pregnanediol)は黄体ホルモンの代謝産物として尿中に排泄されるもので、もはやホルモン作用を有しない物質ですが、従来「にきび」の治療薬として、とくに月経前(約1週間前)に悪化する症例に有効とされています。



薬効薬理

 詳しい作用機序は分かっていませんが、従来、内服して有効なのは、次の理由からではないかと考えられています。

1.プレグナンジオールが黄体ホルモンと競争的に毛嚢皮脂腺系に作用し、黄体ホルモンの作用を減弱するためといわれています。
2.また、一部は脳下垂体に作用して、性腺刺激ホルモン分泌に影響を与えることも有効と考えられています。
3.最近では、ステロイドホルモンアレルギー説に基づく減感作の目的に使用されるということが考えられています。
4.また、皮脂分泌の抑制効果も期待されています。

用法並びに効果

 プレグナンジオール6γ(ジオール錠3錠)を朝洗面後に1日1回 服用しますと、大体3〜4週間頃より効果がみられるようになります。
 副作用は殆んどありません。

実績について

 「にきび」の発疹と月経との関係を確認しえた症例149例について吟味しましたところ、月経前(約1週間前)に悪化する症例が80例(53.7%)にみられました。この中で、初診時には分かりませんでしたが、1〜2ヶ月経過をみている間に判明したものが14例(9.4%)ありました。
 つまり、半数以上は月経前に悪化する傾向がありますので、治療方針の決定に際して留意しなければなりません。
 
 月経前悪化の原因として黄体ホルモンとの関係が考えられますが、あるいはそのアレルギーによるものか、まだ決定的ではありません。また、黄体ホルモンの増加は月経前1週間より生じますが、それと逆比例して女性ホルモンが減少しますので、これも原因の1つと考えられています。
 
 いずれにしましても、このような患者さんで、安田先生がすでに指摘されたようにプレグナンジオールが極めて有効であり、症例の中には抗生物質と共にプレグナンジオールの併用で皮疹の再発が全くみられなくなり、抗生物質の投与を中止しても、全く再発の認められない症例もかなりあります。また、投与前に比して著しく再発は抑えられますが多少新生がみられるために長期投与を余儀なくされるものもあります。

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