ランゲルハンス細胞について
NO.120 2005/5/15

 1868年ドイツの医学生ポール・ランゲルハンスによって発見され、当時病理解剖学の雑誌に掲載されましたが、100年間無視され、1982年ごろから漸く皮膚免疫の頂点に位置する重要な要素であることが認められました。
 生体防禦の最前線の表皮で見張り番として敵の侵入を監視しており、表皮全体の細胞数の2〜5%を占めるにすぎませんが、大変重要な役目を果たしています。
骨髄で造られ、表皮中層まできて定位置におさまります。胸腺やリンパ節にもあって重要な免疫細胞の一つです。樹枝状の突起をもっており、電子顕微鏡でみますとテニスのラケットに似た形のランゲルハンス顆粒(バーベック顆粒ともいう)を持っているのが特徴です。
 皮膚免疫を司る沢山のレセプター(受容体)を持ち、外部から侵入する細菌やウイルス、かび、放射線、紫外線、温熱、寒冷等の刺激や、皮膚内部の状況を常に脳へ伝達し、皮膚の均衡を保つセンサーの役目を担っている、いわば皮膚のガードマンです。

ランゲルハンス細胞と皮膚のアレルギー反応(図2.参照)



抗原性のある物質が侵入しますと、表皮にあるランゲルハンス細胞と呼ばれる、抗原提示細胞に取り込まれます。
抗原を取り込んだランゲルハンス細胞は、リンパ管を通って特定のリンパ節に移動します。
リンパ節でランゲルハンス細胞は抗原と対応するリンパ球に提示し、リンパ球を感作させます。
感作されたリンパ球が皮膚に移行して感作が成立します。
再度抗原が侵入し、感作リンパ球に接触しますと、リンパ球は活性化され、サイトカインを放出し、炎症が惹起されます。(遅延型反応・・・厳織▲譽襯ー)

皮膚における心と体の結びつき(図1.参照)

 1993年、ハーバード大学皮膚科学研究所の細井らは、神経ペプチドの一つであるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の免疫染色を応用した免疫電子顕微鏡写真によって、末梢神経繊維が表皮内に入り込み、皮膚の免疫細胞であるランゲルハンス細胞に接触し、脳からの神経伝達物質が直接受け渡されている事実(上図左に示す)を発見しました。
 そして、心と体が皮膚の中でつながっている事実を世界ではじめて証明したものとして高く評価されました。
 また、その時の実験で、上記CGRPがランゲルハンス細胞の抗原提示能を抑制することが示されました。神経系と免疫系が皮膚の末梢で、しかも表皮の中でこのようにして接触・連携していることはこれまで考えられていませんでした。

免疫エステの考え方

 ランゲルハンス細胞は沢山のレセプター(受容体)を持ち、その数は数千種類あると言われ、上述のように色々な外部からの刺激や、皮膚内部の状況を脳に伝達し、皮膚の均衡を保つセンサー的役割を果たしています。
 このような働きも様々な内的及び外的要因によるダメージを受けると、その機能を失い、役目を果たさなくなります。
 また、年齢と共に抵抗力は衰え、治癒力は失われます。従って、常に活性化され、元気であれば皮膚の生体恒常性機能(ホメオスターシス)は保たれ、正常な肌で入られるわけです。

 免疫システムの働きをしているランゲルハンス細胞は、アミノ酸と密接な関係にあり、アミノ酸を感作するレセプター(受容体)も持っています。 従って、アミノ酸化粧品などの使用によってこのレセプターにアミに酸が結びつくとランゲルハンス細胞は活性化され、老化を防ぐことが出来るものと思われます。

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