若い女性患者にみられる最近の傾向
NO.156 2006/12/12

 わたしは既にこのホームページのNo.69 敏感肌とその発生メカニズム(2003/9/28)、No.113 低血圧症候群について(2005/1/30)および、No.140 わたしは皮膚病の患者さんを如何に治しているか(2005/12/15) において述べましたように、アレルギー性皮膚疾患、とくに慢性蕁麻疹などの治療に際しましては、アレルギーに対する処置は勿論ですが、場合によっては神経とくに自律神経並びに内分泌の影響を併せ考えた、いわゆる三位一体の概念に則った治療が必要であることを述べました。

 その後、若い女性の患者さんを診ているうちに、とくに「にきび」の患者さんを中心に、次の表に示すようなことがわかりました。これは、この11月中に診た患者さん112例について、本来の症状の他に、月経異常や低血圧症の合併の有無を検討してこれをまとめたものです。




 わたしは先のホームページNo.124 「にきび」患者にみられる最近の傾向とその治療」(2005/7/15) において、2005年5月中に受診した「にきび」患者106例中、61例(全体の57.6%で何れも女性例)に低血圧症を訴えたり、月経異常(生理不順または月経前悪化)を訴える傾向がみられることを既に報告しました。

 今度の報告では、月経異常・低血圧症を伴う症例は、この表にみられるように、夫々の疾患グループで上記のような頻度でみられました。
  
 このような症例に対して、本来の治療の他にプレグナンジオールを併用し、場合によってはノイロトロピンの注射の併用と相俟って、少なくとも2、3ヵ月の経過をみますと、殆んど全例にわたって月経異常が改善され、円形脱毛症以外はこの期間内にかなりの効果が期待できました。円形脱毛症は何の治療でも、少なくとも数ヶ月はかかるというのがわたしの経験です。

 以上のことから、それぞれの病気において、その病気を治り難くしている因子がみつかれば幸いなことではないかと思いますが、これはその一つのいい例ではないでしょうか。

Back