今や時代の要求は治療よりもケアにあります。皮膚病を治すことは勿論大切ですが、健康な肌をつくるためのスキンケア」、更に皮膚を美しく見せるためのテクニックなどが必要になってきました。

　一方従来、皮膚科医は皮膚病を治すだけで、お化粧や美容はもっぱら美容師に任せきりでした。しかしこれは間違えで、皮膚科医は皮膚病の治療は勿論のこと、さらに進んでスキンケアまで手掛ける必要性に迫られてきています。

つまり今後は、皮膚に関する医学と美容のドッキングが必要であり、皮膚科学に立脚した美容が大切と思うわけであります。
　このようなことから、鳴海クリニックでは治療とケアを一貫して行うために、有限会社ジェイ・エヌ　スキンケアセンターを併設して、皆様のご期待に沿うことにしました。

以上は1991年8月20日の、当時院長だった鳴海淳郎（先代院長）のコメントです。

先代院長の開発に向けた思い（2001年当時）

皮膚科医になって50年に近く、別府に帰って30年が過ぎました。
この間、スキンケアの第一歩である皮膚の洗浄、とくに入浴の問題は、温泉地・別府に住む人々にとっては特に切実な問題であり、常にわたしの脳裏から離れない問題でした。そして過去3回にわたる入浴調査の結果を生かし、何時かは理想的なシャンプーを作りたいと思っていました。

この度、ある化粧品メーカーの協力を得て、当センターオリジナルの全身シャンプー（JN全身シャンプー）を作ることができました。
このシャンプーが別府市民ならびに別府を訪れる観光客の皆様のお役に立つことができれば、幸いです。

2001年1月

医療法人社団　鳴海クリニック
付設　JNスキンケアセンター
鳴海　淳郎（先代院長）

界面活性剤は皮膚表面の「あか」や「よごれ」を落とすことに優れた洗浄力を発揮しますが、アニオン界面活性剤だけを配合したシャンプーには洗浄力が強いために「あか」や「よごれ」とともに角層中の脂肪分（細胞間脂質）を洗い流してしまうという欠点があります。

ところがこのシャンプーには一つのアニオン界面活性剤だけではなく、他のアニオン界面活性剤と両面界面活性剤がバランスよく配合されていますので、優れた洗浄力を発揮することは勿論ですが、脂質を落としすぎるという欠点がなく、非常に理想的なシャンプーと言うことが出来ます。

その上シルク由来の保湿剤などが配合されていますので、皮膚にしっとりした滑らかな感じを与えることになります。

つまりこのシャンプーは、何度使っても「あか」や「よごれ」は取りますが、最後の脂質は取らないで残し、しっとりと皮膚を保護するように作られており、肌のためには大変良いシャンプーというわけであります。

また温泉中の金属イオンを捕捉し、硬水でも泡立ちやすくする成分が含まれていますので、温泉での使用に最もふさわしいシャンプーです。

温泉で石鹸を使うと、温泉の硬水中に含まれるカルシウムやマグネシウム、鉄分などの塩類が石鹸の成分である脂肪酸基と結合して水に溶けない金属石鹸（俗にいう浮きカス）をつくり、これが皮膚を刺激することになりますが、このシャンプーではそのようなことはなく、温泉でも安心して使えます。