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| 識字率向上月間にあたって |
| NO.279 2007/3/18 |
識字率向上月間(Literacy Month)と、その意義 識字率向上は1986年以来、国際ロータリーの強調事項ですが、1997年7月の会合で理事会は毎年7月を識字率向上月間と定めました。ところが2005年7月の理事会決定で、2006〜07年度より7月から3月に移行しました。 これを機会に、わたし達ロータリアンは識字の問題を再認識し、各ロータリー・クラブや地区は識字率向上に関する認識を高め、あるいは独自の識字プログラムを開発したり、世界的に非識字を撲滅しようとするロータリアンの努力に対する認識を向上させる絶好の機会です。 識字率の向上 ユネスコの推計によれば、世界で15歳以上の8億人の人々が基本的な読み書き能力がなく、女性・女子は世界の非識字人口の64%以上を占めています。この割合は1990年以降ほぼ変わっていません 読み書き・計算能力が社会に与える恩恵は、議論の余地がありません。識字社会では、内戦も少なく、経済発展もより速やかであるのが一般的です。また、読み書き能力のある人々の方が、地域社会の健康問題について認識しているため、一般的により健康であると言えます。そして女性にとって、読み書きと簡単な計算を行なう能力は、教育的、社会的、経済的機会への扉を開く可能性があります。 辞書の寄贈、学校建設、個人指導者としての奉仕のいずれの形をとるにしろ、ロータリアンは識字率を高める活動を積極的に行っています。 RI理事会は、世界中で識字能力の大切さを強調するとともに、独自の識字率向上プロジェクトを開発し、ロータリアンが世界で行う非識字根絶の取り組みについて広報する絶好の機会をロータリー・クラブと地区に与えるため、3月を識字率向上月間と定めました。 ※ ライトハウス識字プロジェクト(Lighthouses Literacy Project) 1997〜98年度国際ロータリー識字・計算能力向上実行グループは、発展途上国の10億人に識字能力向上を推進するキャンペーンを具体化し、世界中のロータリアンに参加するよう呼びかけました。RIのこの識字能力向上プログラムは「ライトハウス(灯台)作戦」と名付けられ、この運動は、タイで最初に実施され、その後多くの発展途上国で成功を収めています。灯台が安全な航路を示すように、識字を通じて人々に歩む道を示すことを目的としています。ライトハウス・プロジェクト(ライトハウス作戦)は、識字率向上プログラムを開発するための3Hプログラムから生まれました。 ※ 語学力集中研修講座(CLE:Concentrated Language Encounter) CLEは最初、タイの学校向けに開発された教授方法で、読み書きを中心とした識字教育を目的としています。現地で教育プログラムの内容が決められるので、自分たちの文化遺産に対する理解を深め、さらに保健・環境その他の問題への認識を高めるのに役立っています。 RIのライトハウス・プロジェクトは、オーストラリアの言語学者・ウオ−カー博士(1997〜98年度RI識字・計算能力向上グループ、ゼネラル・コーディネーター)の提唱するこの手法によって、顕著な成果を上げています。現在、タイのすべての国立学校で採用されているほか、多くの発展途上国で取り入れられています。 識字プロジェクトの実際例 ※ 画期的なプロジェクトを実施する バングラデシュでは、ダッカのロータリー・クラブが実施したConcentrated Language Encounter = CLE(語学力集中研修講座)と呼ばれる識字プロジェクトが、国の教育カリキュラムを革命的に変えました。プロジェクトは、児童の讀解力が、言葉や物語を演じたり、歌や踊りを通して活動的に学ぶことにより、育まれ高められることを実証したのです。 ロータリアンの推薦により、バングラデシュの小学校教師は、教職免状を取得するために、CLE方式コースの終了が必須とされるようになりました。 1999年6月までで、3,136人の教育者がCLE研修を受け、357校の2,157以上の教室がCLEプログラムを実施し、162,982人の生徒がその恩恵を受けました。 ※ ボランティアとして教える インドの非識字者の数は、1951年の2億3千万人から今日の3億4千万人以上に増加していますが、この増加は援助減の欠如と高出産率に起因するものです。 この問題に取り組むため、第3010地区のロータリアンは、ロータリアン、ローターアクター、インターアクターおよび他団体を動員してデリー学校識字プロジェクトを援助するNavjiot 識字キャンペーンと名づけられた革新的なプロジェクトに着手しました。 現在75校余りが携わっているこのプロジェクトの下、ロータリアン・ボランティアは、地元地域社会および職場において非識字者を探し出し、指導しています。 ※ 職場で従業員を教育する 1998年、ブラジル、サンパウロのMarilia –Pioneiro ロータリー・クラブは、「職場での教育」と呼ばれる識字プロジェクトを開始しました。本プロジェクトは、職場に識字プログラムを設立するよう地域社会の会社に奨励するものです。多国籍食品・飲料水企業、ネッスルを初めとする幾つかの企業が、従業員にとって都合の良い時間帯を提供し、このプロジェクトに参加しています。プロジェクトに参加している企業の一つ、ササザキでは、1,500人の従業員のうち460人が初等教育を終了していません。 会社が従業員に補修授業に登録するよう呼びかけたところ、158名が登録しました。 ※ 学校を救う フィリピンのTaloy Norte という貧しい田舎の地域社会で、火事が3部屋から成る小学校を焼き尽くしてしまった時、Metro Baguio ロータリー・クラブは、援助に介入しました。クラブの建築家、エンジニアおよび建築専門家が、現場を検査し、仕様書を作成し、学校の再建にかかる費用の見積もりを出しました。全クラブ会員およびその家族が、プログラムの資金調達に努力しました。なかには、材木、セメント、ペンキ、窓、ドアを寄付した会員もいました。地域住民とクラブ会員が一体となって学校を再建し、教育が地域社会の社会経済的ニーズの永久的解決をもたらすという彼らの信念を例示したのです。 ※ 海外に書籍を送る オーストラリア、ニュー・サウス・ウエールズのSt. Ives インターアクト・クラブでは、パプアニューギニアの学校図書室のために、千冊の書籍を収集しましたが、どのように送ればよいか、援助を必要としていました。そこで、スポンサーであるSt. Ives ロータリー・クラブはどのようなオプションがあるかを調査しました。その結果、Ranfurly Book Service というボランティアがパプアニューギニアの町へ書籍を送る非営利団体であることを知ったのです。そこでは、ロータリー・クラブが無料で本を配布しています。インターアクターの収集した書籍は、Ranfurly のシドニー支部に送られ、ロータリアンは、今までで最大の書籍荷物を荷造りするのを手伝いました。インターアクターは、その後、ピクニックで野外料理を実施して集めた2百ドルに、ロータリー・クラブから得た同額の補助金を足して、Ranfurly Book Service に寄付しました。 ※「赤ちゃんのための本」を寄付する ニューヨークのEndwell ロータリー・クラブは、数年に渡り、「赤ちゃんのための本」というプロジェクトを実施しており、地元の2軒の病院で、新しく母親になった女性の全てに識字資料および子どもに読んできかせる本の詰まった買い物袋を渡しています。これまで、1,400以上の買い物袋が配布されました。ロータリアンは、書籍の寄付を促すために書籍祭りも開催しています。また、クラブ会員は、いらなくなった書籍のリサイクルを推奨しています。 以上、主として、国際ロータリー・ホームページ・ RIプログラム・「奉仕の機会に関する綱目」より 識字率向上は貧困の悪循環を断ち切るカギ シスター・エセル (2006年6月12日・国際ロータリー年次大会基調演説より) |