鳴海クリニック <消化器内科・内科・外科・皮膚科>

クリニックレポート(個別記事)

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抗アレルギー薬の役割
NO.135 2005/10/20

§ アレルゲンに対する反応

 アレルゲンに対する反応には、下図のように、即時型反応,遅発型反応、遅延型反応があり、遅発型は浮腫性紅斑の反応であり、Th2や好酸球が関与しています。遅延型は湿疹の反応であって、Th1とTc1 がかかわっています。 即時型反応は蕁麻疹の反応です。

 戸倉教授は、われわれがアトピー性皮膚炎(AD)としてみている皮膚疾患は、遅発性と遅延性の反応ではないかと考えており、下図の如く遅発型反応と遅延型反応とがさまざまな配分で起こされる疾患で、Th2もTh1も関係しているのではないかとしています。



§ アトピー性皮膚炎の病態

 従来から、アトピー性皮膚炎(AD)が即時型であるⅠ型反応なのか、遅延型であるⅣ型反応か、長い論争がありましたが、実はその両面を持った疾患であることが分かってきました。

 過去20年間、IgE RAST検査の普及とともに、ADでは現象的にはIgE産生が増加することが明らかとなり、ADがアレルギー性疾患であることを支持する証拠となってきました。

 塩原氏らは、ADが慢性の病態であることに着目し、ハプテンを繰り返し皮膚に塗布することによって、即時型過敏反応とlate phase reaction の出現、血清IgEおよび抗原特異的IgE値の上昇、皮膚へのマスト細胞、CD4陽性T細胞の浸潤、局所のTh2へのシフトといった、AD類似の異常が生じることを報告しています。そして、抗原を繰り返し塗布することによってIgE産生が誘導されることから、IgEは抗原反復刺激の結果であることを示しています。

 これに加えて、Th1、Th2という免疫の概念が提唱されるようになり、AD自体は慢性の皮膚炎Th2による疾患であり、Ⅳ型アレルギーで、とくにTh1が関与していると言われ、最近ではインターフェロン(IFN)-γなどのTh1型サイトカインの産生が亢進していることが確認され、Th2細胞と同程度のTh1細胞が浸潤していることがわかってきました。

 また、IgEだけでなく、Th2サイトカインも皮膚炎発症の必須条件ではなく、IgE高値とTh2サイトカインは皮膚炎の進行の結果生じるものとされています。
 つまり、IgEはADの発症に必須のものではなく、おそらく皮膚炎の進行に伴なって産生された二次的な免疫学的産物であろうと思われています。
 産生されたIgEは、即時型過敏反応やIgE依存性遅延型過敏反応などを介して、AD増悪因子のひとつになっています。

§抗アレルギー薬(とくに塩酸フェキソフェナジン)の作用と治療上の役割

※ 抗ヒスタミン作用を有するとともに、IgE産生を抑制することによってⅠ型アレルギーの機序を抑制する可能性があります。

※ さらに、塩酸フェキソフェナジンはIgE産生を抑制することによって、IgE依存性遅延型過敏反応も抑制する可能性が考えられます。




 このように、抗アレルギー薬はIgE産生抑制や、抗ヒスタミン作用を介して、IgEによるアトピー性皮膚炎の増悪を抑制するという可能性が示唆されています。

※ また、最近、塩酸フェキソフェナジンには高い局所皮膚組織内濃度を維持することが報告されています。

 従って、塩酸フェキソフェナジンは、このように高くて安定した病変皮膚組織内濃度を維持することによって、ケラチノサイトのTh2 サイトカイン産生を抑え、ADの急性病型反応に治療効果を発揮することが期待されています。

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