鳴海クリニック <消化器内科・内科・外科・皮膚科>

クリニックレポート(個別記事)

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ウイルス性皮膚疾患の治し方(Ⅰ)
NO.17 2001/11/21

水痘・帯状疱疹・単純ヘルペスを中心に

  一般に、ウイルス感染症,特に急性発疹症においては、ごく大ざっぱに潜伏期が約2週間、経過も大体2週間とみてよいでしょう。

Ⅰ.水痘(みずぼうそう) 
 「みずぼうそう」は「水痘・帯状疱疹ウイルス」に初めて感染することで起こる病気です。このウイルスは感染力が強く、飛沫感染によって発症します。
 そして、このウイルスは病気が治った後も脊髄神経節に潜伏していますが、何らかの原因で再活性化し、次に述べる「帯状疱疹」を引き起こすことがあります。
 また、一般的には3~8歳くらいの子どもに多く見られる病気ですが、最近では、「みずぼうそう」に罹らないまま成人し、大人になって罹るケースが増えています。
 この病気にかかりますと、約2週間の潜伏期をへて、発熱とともに、かゆみを伴った赤い発疹が現れます。その後2~3日で水疱や膿のたまった膿疱となり、最後は「かさぶた」になって大体2週間以内には治ります。

 治療のポイント
・普通は自然に治る病気ですから、治療はかゆみや発熱などの症状を抑える「対症療法」が中心になります。 ひどい発熱の場合は、やむを得ず坐薬を使う場合もありますが、一般に熱は大体1~2日で下がります。
・通常は安静を保ち、「かさぶた」になって、それがとれるまでは入浴を禁じます。したがって、外用剤を使用することをさけ、かゆみ止めの内服薬を中心に、必要に応じて二次感染を防ぐ意味で抗生物質を使用します。 このように、自然の経過を生かしながら治療すると、治ったあともきれいです。
 「かさぶた」がとれるまでは入浴できないのに、かゆみ止めその他色々薬を塗ったりすると,かえって不潔になって二次感染を起こしやすく、治ったあとも汚くなります。
・最近では、対症療法のほかに、抗ウイルス薬を用いる方法もありますが、わたしは余り使いたくはありません。 それは、出来るだけ自然に治して、十分な免疫力を期待したいからです。 

Ⅱ.帯状疱疹 
 「みずぼうそう」のところでお話しましたように、それが治った後しばらく十分な免疫力を保持しますが、体の免疫力の低下とともに、これにさまざまな誘因がはたらき、神経節に潜んでいたウイルスが再活性化することで起こります。
 神経節内に潜んでいたウイルスが活動を始め、神経を伝わりながら神経に炎症を起こして行きます。したがって、皮膚にまだ症状が現れていなくとも痛みが生ずるわけであります。 こうして神経節から神経にそって増殖したウイルスは、その知覚神経を通って最後は皮膚に達し、そこで水疱をつくるようになります。
 そのため、神経にそって帯状に症状が現れます。これが帯状疱疹です。
 この病気の誘因として、加齢、過労、外傷、手術、放射線照射などが挙げられます。また、アレルギー性疾患、がん、糖尿病などの病気がある人は、帯状疱疹を発症しやすいことがわかっています。

治療のポイント 
・治療上最も大切なことは、出来るだけ発症から4日以内に治療を開始し、2週間を目途に治すことです。 皮疹が広範囲で潰瘍をつくる場合は、治癒までに少し時間がかかり、神経痛が残ることが多く、年余にわたって苦しむ場合もあります。
・したがって、皮膚症状は勿論ですが、神経の炎症を出来るだけ早くくいとめるよう、症状のコントロールに力を注ぐことが大切です。
・このためには、神経の鎮静とともに、体内鎮痛機構(痛みの下行抑制系)を活性化するノイロトロピンの注射と相俟って、抗ウイルス剤や消炎鎮痛剤を上手に使うことです。
・とくに抗ウイルス剤はだらだら使うのではなく、水疱が乾燥するまで使います。水疱のある間はそれにウイルスが沢山いますので、その間に集中的に使うわけです。
・神経痛のコントロール:
 ポンタールなどの普通の消炎鎮痛剤でうまく行かない場合は、抗鬱剤を併用するとか、H2抗ヒスタミン剤でシメチジンなどを併用してみる工夫が大切です。
 その他、ビタミンB12製剤であるメチコバールの使用も考えられます。
・理学療法: とくに帯状疱疹後神経痛に対してソフトレーザー照射の併用をおすすめします。

Ⅲ.単純ヘルペス 
 単純ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」の感染で発症しますが、傷ついた皮膚や粘膜に接触することで感染します。
 体のどの部分でも感染しますが、多くは口や性器の粘膜や傷口を介して感染し、これらの部位の軽い痛みや「かゆみ」で始まり、紅斑を生じ水疱をつくります。その後、これが乾燥して「かさぶた」となり、それがとれて大体一週間位で治ります。
 ウイルス型に1型と2型とあり、その型によって症状や再発頻度が違います。
 両方とも初感染では体のどの部分で発症しますが、再発時には1型は主として顔、とくに口の回りに、2型は主として性器を中心とした下半身に再発します。

治療のポイント 
・ 単純ヘルペスの治療には抗ウイルス薬が特効を奏します。
 抗ウイルス薬は一般には外用薬(軟膏)と内服薬がありますが、アトピー性皮膚炎の人が単純ヘルペスを合併したカポジ-水痘様発疹症のような重症例では点滴が行われます。
・ 再発を繰り返す人の殆どは、ピリピリ、ムズムズ、チクチクといった前駆症状を訴えますので、この段階で抗ウイルス薬を使用すると、再発を防ぐことができます。
・ また、「疲労、ストレス、発熱、日焼け」など、体の免疫力が低下すると再発しますので、日頃からこれらの点に留意し、体調を整えておくことが大切です。

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