水サミットを迎えるにあたって
NO.311 2007/11/18

 いよいよ2007年12月3日より2日間にわたり、別府市においてアジア・太平洋水フォーラムと第1回アジア・太平洋水サミットが開催されますが、これを機会にわたしの日頃からの考えを述べてみたいと思います。

 今、飲料水の不足や水質汚染が世界的な問題になっています。
日々、深刻化する水危機を防ぐには、国、企業、個人が力を合わせて水問題の解決にあたらなければならないと思います。

水サミット日本開催の意義

 アジア・太平洋地域を含む世界各地で水不足、水質汚染、洪水等が深刻化しており、解決に向けてより一層の取り組みを推進することが必要とされています。
 このような状況下で、我が国において、第1回アジア・太平洋水サミットが開催され、各国政府首脳級及び国際機関代表者等を含めたハイレベルが、水に関して幅広い意見交換を行い、水問題の重要性を認識し、相互に協力して取り組むことは、世界の水問題の解決に加え、
1)アジア・太平洋地域の水情勢に関する正確な情報の発信
2)水問題の解決を通じたアジア・太平洋地域との相互理解と友好親善
3)国際社会における我が国への理解を一層深める機会の創出
4)水問題に対する国民的関心を高め、今後の我が国の水に関する政策の推進などに大きく寄与する等の意義があります。

ロータリーと水保全

 地球上には約14億立方キロメートルの水が存在し、その97%が海水で、残りの約3%が氷河氷、湖沼水、河川水、地下水などの陸水とされています。
 地球上の水は太陽の放射エネルギーを動力源として海洋・大陸・大気の間を絶えず循環しながら、地球の自然をつくりあげてきました。
 海水は地球の表面の70.8%を占めており、地表は29.2%を占めているに過ぎません。
 海水に対する用語として、陸上の水を総称して陸水と呼んでいますが、陸水の約90%は氷河水であり、地表に存在する淡水は、地球上の水の0.01%にも満たないものです。
 一方、水は人間の生活には欠かせない資源ですが、多くの人々が安全な水という恩恵を当然の如く受け取っています。しかし、今日、世界人口の20パーセント近くにあたる11億人の人が安全で清潔な飲料水を得ることができず、26億人もの人々は基本的な衛生設備さえ利用することができません。
 安全な水と十分な衛星施設が不足していることにより、予防できるはずの水感染による病気が次々に広がっています。毎日約6,000人の人が亡くなっていく中、その大半は子供であるという結果をもたらしています。そして、更に、こうした状況は世界中で貧困や社会不安を招いています。

 ロータリーにおきましても、この問題にとくに注目して、最近では、国際ロータリーの強調事項の一つに、水保全の問題がとり入れられています。
 とくに、2006〜07年度のロータリー水保全支援グループは、世界的に重要なこの問題に取り組むため、ロータリアンの活動を支援すべく任命されました。 この支援グループは、ロータリー・クラブや地区と協力し、水保全とその継続の重要性に対する認識を高め、世界中のすべての地域における水源確保を推進することにしています。

 この支援グループは、ロータリー・クラブや地区に情報を提供し、水源を確保し、衛生設備を作るプログラムに積極的に参加するよう奨励しています。 また、すべてのロータリー・クラブが水または衛生プロジェクトに参加するよう呼びかける一方、世界中の主なロータリー水保全プロジェクトを探し出し、これらの促進を試みると共に、ロータリーの水保全および衛生プロジェクトを支えるためのベスト・プラクティス(最善の実践方法)の指針を作るべく活動しています。

わたし自身の考え方

 「21世紀は水の世紀」と言われていますが、水問題への理解と解決なくして、今後、将来の世代まで持続可能な社会を目指すことは不可能と思われます。
2002年8月、ヨハネスブルグでの環境開発サミットの際、“No Water No Future”という問題でパネルディスカッションが開催され、水問題の深刻さが訴えられました。

 わたしは既に10年以上前からロータリーの奉仕の精神である“ Thoughtfulness of and helpfulness to others”における othersの意味を更に広げ、「ロータリーにおける思いやりの心は、ただ単に人に対してだけでなく、まわりの環境に対しても向けられるべきである」と強調しておりますが、環境汚染の著しい昨今の状態をみると、一層このことを痛感するわけであります。
 
※ 皮膚だけでなく、環境にもやさしい、これまでにない理想的なシャンプーを作る

 皮膚科医であるわたしは、このことに関して最も関係の深いものは何であるか常々考えていましたが、皮膚の手入れの第一歩である洗浄の問題を更に深く掘り下げて考えているうちに、皮膚だけでなく、環境にもやさしい、JN全身シャンプーを作ることができました。  
 このシャンプーは、次に示しますように、温泉での使用にも最適で、アトピーの人も安心して使えるこれまでにない理想的なシャンプーと自負していますが、これを実際の治療に生かして既に6年が経過しました。
 水質汚染の問題と併せ考え、別府を訪れる観光客のお役に立てば、この上もなく有難く思います。




※ とくに「温泉と皮膚」の問題について

 大正15年1月1日この別府市に生まれたわたしは、やがて82歳を迎えます。また、皮膚科医になって既に54年が過ぎ、郷里・別府に帰って開業39年になります。 
 久しぶりに郷里に帰り、徳川中期以降湧き出ている由緒ある自宅の温泉に入るようになって、たまたま冬という季節も手伝ってか、肌が荒れてきたことに気付きました。
 わたしの家は1803年以来の回船問屋(屋号・菓子安、代々・菓子屋安兵衛を名乗る)でしたが、明治維新以後は菓子安という温泉宿をしていました。 
 その先代が、医者、それも皮膚科医となったわたしに『温泉と皮膚』というテーマを授けて呉れたものと思えてなりません。
 これが切っ掛けで、3回の入浴調査をもとに、温泉に最適で、アトピーの人も安心して使える理想的な全身シャンプーをつくりことができ(2001年1月)、これらをまとめて小著『温泉と皮膚』を発行しました(2001年7月)。
 
 この小著は次のように、まとめることができます。

・現代医学の進歩に照らして、温泉の効用を見直しことが大切と思われます。
・あまり温泉の効用を過信してはいけません。
・温泉を如何にうまく利用するか、温泉入浴を如何に効果的にするか、考えることが大切です。
・なお、温泉入浴には上記全身シャンプーの使用が最適です。
・別府のめぐまれた温泉環境を最大限に利用して、別府の更なる発展を望む必要があります。

 別府に生まれ 別府に生きる 将来の別府を夢みて 世界の別府に

 “よい観光地とは、自然の美と、人工の美と、人情の美の三つが一つに融けこんだところである”   〜岩切章太郎の心に響く言葉〜

 別府は美しい海あり、山あり、それに加えて日本一の温泉あり                                                                                     
                     ・・・別府市における偉大なる3大遺産
   
 この天与の資産を守り、今後の発展に生かすことが、別府市民の使命であることを忘れてはならない。

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